公演情報CROSSING TEXT 2.0 Warisan Bunga Hitam/黒い花の遺産
権力と恐怖が絶えず生み出され続けることで、その痕跡は個人と社会の記憶に深く刻まれていく。それは、古典『マクベス』に登場する短剣のような目に見える姿ではなく、今や人々の魂そのものを支配している。CROSSING TEXT 2.0『Warisan Bunga Hitam/黒い花の遺産』は、二つの文化が互いに出会いながらも一つに溶け合うことなく交差する視点から、身体・権力・歴史・記憶の関係を見つめ直す舞台作品です。
演出/シル・イルハム・ジャンバック、矢野靖人
ドラマトゥルク/ロシーダ・エロワティ・イルシャド
出演
アンディニ・ブトゥリ
レイモンド・Y・パティ
リド・ハフィズ
サラ・チア
綾田將一
川渕優子
スタッフ
演出助手/バンキット・サンジャヤ
リサーチャー/西村寛子
音楽/ラムダニノフ
舞台美術/M. ズルフィカール・ファディル
照明/ムハンマド・ラーフィ
映像/A. サハリ・ウィジ・アスモコ
音響/センタヌ
衣装/ヒルミア・ムルタキア・サマ
翻訳/エリカ・クルニアタン、横須賀智美
記録映像・写真/サンフリス・プロジェクト
プロダクション・マネージャー/ホリファ・ウィラ、トリスファヒルダ
アシスタント・プロダクション・マネージャー/アムルラ
舞台監督/ペルマナ・マナル
データ・アドミニストレーター/リスカ・アヴィアニー
グラフィックデザイン/リズキー・カミル
広報/リカ・ジョハラ
CROSSING TEXT企画概要
CROSSING TEXTは、Theatre Company shelf(日本)とLab Teater Ciputat(インドネシア)による国際共同制作プロジェクトです。
2020年より、両劇団はテキスト、身体、歴史、文化を互いに交差させる創作手法を探究し、リサーチ、ワークショップ、レジデンス、共同制作を継続してきました。第1期プロジェクトではその結実として、2023年に日本の三島由紀夫とインドネシアのダナルトの文学作品を出発点として創作した共同制作作品『The Smiling Old Women』を制作・上演しました。
第2期作品『Warisan Bunga Hitam/黒い花の遺産』は、インドネシアの俳優・演出家シル・イルハム・ジャンバックによるソロ・パフォーマンス『Sebelum Bunga Hitam(黒い花の前に)』を起点として創作されました。同作は、インドネシアの詩人・演劇人W.S.レンドラによるシェイクスピア『マクベス』翻訳から着想を得た自由な舞台作品です。『マクベス』に着想を得ながらも、本作はその物語を再演するのではなく現代社会における身体、権力、暴力、歴史、そして記憶の問題を、日本とインドネシア、二つの文化の視点から問い直します。
本プロジェクトでは、俳優を演出家の指示を実現する存在ではなく、それぞれ固有の身体、言語、文化、歴史を持つ「生きたテキスト」として捉えます。創作は、テキストの読解だけでなく、対話、身体の即興、歴史調査、相互批評を重ねながら進められ、文化や言語の違い、さらには誤解さえも創造の契機として受け入れます。
CROSSING TEXTとは、異なる文化を融合させることではありません。それぞれの違いを保ったまま交差させ、その緊張や摩擦から新たな表現を立ち上げる創作方法です。
『Warisan Bunga Hitam/黒い花の遺産』では、権力によって規律化される身体、暴力が残す記憶、そして歴史を生きる個人の存在を見つめます。舞台上で描かれるマクベスは一人の人物ではなく、私たち一人ひとりの内に潜む野心や恐怖、葛藤の象徴、ひとつの形容詞として現れます。
この作品は、二つの文化が互いに出会いながらも一つに同化することなく対話を続けることで、演劇が歴史やトラウマ、他者との関係をあらためて考える場となる可能性を探る試みです。
日時
2026年
8月15日(土)19:30開演(西インドネシア時間)
8月16日(日)19:30開演(西インドネシア時間)
上演時間
80分程度を予定
上演言語
インドネシア語・日本語(一部英語)
※インドネシア語字幕付き(日本語字幕なし)
会場
ジャカルタ・ミス・チチ劇場
Jl. Cempaka Baru Timur / Jl. Kabel Pendek, RT.9/RW.2, Cemp. Baru, Kec. Kemayoran, Kota Jakarta Pusat
アクセス
トランスジャカルタ(BRT、公共バス)「パサール・チュンパカ・プティ(Pasar Cempaka Putih)」停留所より徒歩3分
予約およびドネーション方法について
本公演は予約制です。ドネーション(寄付)は任意であり、入場料は定めておりません。Googleフォームよりお申し込みください。
予約フォームはこちら(https://forms.gle/J7Q1HkNW3Fg235d69)
助成・協力
ダナ・インドネシアナ、LPDP、インドネシア共和国文化省、バクティ・ブダヤ・ジャルム財団、ジャカルタアーツカウンシル
主催
一般社団法人 shelf、Lab Teater Ciputat







