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shelf volume18 [deprived]2014年10月、京都・名古屋・東京 三都市ツアー

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構成・演出:矢野靖人
出演:川渕優子、春日茉衣、森祐介、小川敦子、三橋麻子、渡辺真美

当初、公演のタイトルとして「private」というものを考えていました。何年前のことだったか、ちょっと忘れてしまいましたが、「プライベート(private)」という言葉の語源には「奪われている(deprived)」という意味があるということを知って、先日そのことをふと、思い出した。タイトルの所以はここに拠ります。

そもそも「プライベート(private)」は英語で「私的な」という意味を指す言葉ですが、実はその対義語である「パブリック(public)」よりも後に生まれた言葉なのだそうで、privateという概念が発達する以前には、ヨーロッパでは人はみんな、state、public、communityに属していて、その一員としてのstatus/officeを持っていた。その所属関係から「分離した、separated、set apart」もの、その所属関係 (status/position) を「奪われた, deprived」もの。それが、privateなのだそうです。

そのことが今、ちょっと面白い。「公共(public)」という言葉がそこかしこで叫ばれている今、「私的」なこととはいったいどういうことをさすのか? ということを考え直してみたい。しかもそれが「奪われている」とはどういうことか。我々は今、何を奪われているのか?

上演には題材に太宰治の小説や武者小路実篤のエッセー、日本国憲法前文、第一次大戦に従軍して戦死したイギリス詩人の詩などを用います。とにもかくにも、言葉の幅を出来るだけ広く取りつつ人間の主体、即ち、「私」、「私たち」、「国民」、「人間」などについて考察し、実践するかたちでそれらの発語の現場を捉え、それをもとに私たちのためのドラマとして一つの時間と空間の芸術作品として上梓したいと思っています。

会場はどの都市も、小さなギャラリースペースです。音響・照明も既存のものの他に特別なものは使わず、俳優の 「語り」 の力だけで勝負したいと思っています。そして、観客の皆様と出来るだけ緊密な空間を作りたい。自分とは異なる文脈を生きる“他者”との出会い、“対話”のための空間として。

2014年7月 演出 矢野靖人

会場:

【京都公演】
 ARTZONE
 京都府京都市中京区 河原町三条下る一筋目東入る大黒町44 VOXビル1・2階
 tel.075-212-9676
 mail. info@artzone.jp
 電車・地下鉄: 京阪電車「三条駅」から徒歩5分 阪急電鉄「河原町駅」から徒歩10分
 バス: 3・5系統「河原町三条」から徒歩1分
 http://artzone.jp/

【名古屋公演】
 gallery+cafe blanka
 愛知県名古屋市中区丸の内1丁目12番3号
 tel. 052-265-5557
 Mail. info@blanka.co.jp
 http://www.blanka.co.jp/
 名古屋市営地下鉄 丸の内駅 8番出口より徒歩5分
 名古屋市営地下鉄 国際センター駅 2番出口より徒歩10分

【東京公演】
 キッド・アイラック・アート・ホール 5F ギャラリー
 東京都世田谷区松原2-43-11
 tel. 03-3322-5564
 Mail. arthall@kidailack.co.jp
 京王線/京王井の頭線・明大前駅より徒歩2分
 http://www.kidailack.co.jp/

チケット料金:一般前売2,500円、当日3,000円、学生2,000円(要・学生証提示)
 * 各会場共通

チケット前売り開始:2014年9月3日(水)

チケット取り扱い/お問合せ:
info@theatre-shelf.org
tel. 090-6139-9578
fax. 03-5317-0802
* メール、ファックス等でのご予約の際は・お名前・ご希望の日時・券種・枚数・お電話番号をご連絡ください。折り返しこちらよりご連絡を差し上げます。
 

  • 2014.08.13 (水) 13:08
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[deprived]のための参考資料 02

藤井聡(京都大学教授・内閣官房参与)×先崎彰容(東日本国際大学東洋思想研究所准教授)「しなやかなナショナリズム」をつくる~大衆社会の病理とこれからの共同体論~

村上春樹、江藤淳、吉本隆明、丸山眞男、網野善彦、柳田國男、夏目漱石、勝海舟、ハンナ・アーレント。ナショナリズム、国家、文学、政治、保守。新幹線、小岩井農場、地域コミュニティ。息苦しさということについて。生(命)の衰弱(穢れ。)

過剰な自己。過剰な政治。時個人主義と自由主義と。公と私の対立。そも個人とは? 倫理を問うことが出来る唯一の動物としての人間という存在について。あるいは文学と、黙るということについて。ある印象に吃驚して黙るということ。9.11と3.11と、絶句するという“嗅覚”について。

柳田國男の描いた穏やかな村落なぞおそらくはこの世の中には存在しない、そして柳田の対極的な存在としての江藤淳においては、彼にとってはこれだけバラバラな人間が異なる価値観をぶつけ合い、喧嘩をして、そして折り合いをつけて共に生きていこうと試行錯誤をしている、それは夫婦もそうだし、会社も同じ、さらには国家にとってもそれは同じで、国家とは個人である自分を守って、柔らかく包んでくれる宗教のようなものではなく、むしろ守らなければならない存在であるということ。

ジュンク堂対談、1時間28分。(2013年10月24日収録)

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藤井聡(ふじい さとし)|1968年-

京都大学大学院工学研究科教授、同大学レジリエンス研究ユニット長、第2次安倍内閣・内閣官房参与。専門は公共政策に関わる実践的な人文科学及び社会科学全般。縁あって、西部邁が主催していた私塾(『表現者』塾)の場を通して、思想・哲学を中心とした幅広い人文社会科学を改めて勉強するようになる。西部に指導されながら研究を進めていたころ、プラグマティズムという考え方に改めて触れる。村上春樹についての批評文を雑誌『表現者』に寄稿。国家基本問題研究所の客員研究員。都市社会工学の研究以外にも新書、雑誌、業界紙などにて言論活動を行っている。

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先崎彰容(せんざき あきなか)|1975年-

日本の倫理学者、東日本国際大学准教授。東京大学文学部倫理学科卒業。東北大学大学院文学研究科日本思想史博士課程単位取得修了。2007年「個人主義のゆくえ 福沢諭吉・高山樗牛・和辻哲郎にみる」で東北大学博士(文学)。文部科学省政府給費(日仏共同)留学生として、フランス国社会科学高等研究院(EHESS)に学ぶ(専攻:国際日本学)。東日本国際大学東洋思想研究所准教授、専攻、近代日本思想史・日本倫理思想史。

  • 2014.08.09 (土) 13:59
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7/30(水)付の中日新聞にshelfノルウェー公演についての記事が掲載されました。

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イプセンの国で上演 劇団shelf ノルウェーへ

ノルウェーの首都オスロで開かれる国際イプセンフェスティバルに、東京と名古屋で活動する劇団shelf(シェルフ)が招聘された。九月十四日から二日間、ノルウェー国立劇場で作品を公式上演する。

 名古屋出身の演出家矢野靖人が率いる劇団で、かねてイプセン作品に取り組んできた。

 フェスティバルは「近代演劇の父」と呼ばれるイプセンの名を冠して隔年開催されている。日本から招聘されるのは、二〇〇六年の名取事務所に続き二団体目の快挙。

 今回上演するのは「構成・イプセン」と題した作品で名古屋・大洲の七ツ寺共同スタジオの二村利之の依頼で〇六年に初演した。一一年の再演では名古屋市の市民芸術祭賞に輝いている。

 shelfにとっての初の海外公演。矢野は「二村さんと七ツ寺共同スタジオ、名古屋の演劇関係者やファンの方々がいなければ、ノルウェーからの招聘はありえなかった。公演を成功させて、その先へと歩みを進めたい」と力がこもる。

  • 2014.07.31 (木) 11:09
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ARTZONE

shelf volume 18[deprived]京都公演の会場です。京都造形芸術大学・アートプロデュース学科の学生さんたちが授業の一環として運営しているアート・スペース、ARTZONE。クセがあって、何ともはや扱い難そうな、とても魅力的な空間です。


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http://artzone.jp/

  • 2014.07.30 (水) 16:19
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gallery+cafe blanka

10月のツアー公演 shelf volume 18[deprived]名古屋公演の会場の下見に行って参りました。最寄りの駅は、名古屋市営地下鉄「丸の内駅」か「国際センター駅」。そこから歩いて5~6分。

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外装はこんな感じです。併設されているカフェがとても居心地良かったです。堀川という、江戸時代初期の名古屋開府に際して、建築資材運搬用の運河として伊勢湾から名古屋城付近まで開削されたことがそのルーツとされる運河沿いにあって、だからとても開放感があって、素敵なロケーションです。

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ギャラリースペースは1FとB1Fとがあって、今回はB1の方を使います。入って直ぐにある、地下階段を下りる。

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階段を下りながら、ガラス越しにギャラリー内が見えます。

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入り口。地下といっても運河に面した窓ガラスが大きくて、非常に気持ちの良い空間でした。

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なかから降りてきた階段を見た角度。定員はまた20名程度に絞って、上演の際には、緊密で親密な舞台空間を作ることが出来れば、と思っています。

詳細、近日中にホームページにUPします。乞うご期待。
 
 

  • 2014.07.28 (月) 09:20
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