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今日観た二本目のパフォーマンスはちょっと直ぐには言葉に出来なさそうだ。情報を直前に知らされたから余計に観ていてショックだったんだけど、どこまで書いていいのかすら分からないのだけど、とにかく俳優が一人、忽然と消えたのだ、このフェスティバルに参加する直前に。8月に。エチオピアを出国する前に。

観劇直後、エグゼクティブプロデューサーのハンナに尋ねると、おそらくunder arrested なのだ。He is in prisoner. という。なぜなら演劇をやっていたからだ、と。

で、けっきょくソロパフォーマンスになった女優に(彼女の演技はもう一人の俳優の不在を補って余りあるほどにパワフルで、それでいてとってもキュートでファニーだった! と、同時にもう一人の俳優の不在を物凄く感じさせる舞台だった。)きっとオスロに着いてから完全に作り直したんだと思う。まるきっり、まさにドキュメンタリー演劇だった。過去のパフォーマンスの記録映像を巧みに使って、不在を浮き彫りにしていた。半分のパートは彼女が演じて、居なくなった彼が演じる芝居の部分は無音で。或いは彼女が代わりに演じて見せて…。

で、とにかく彼女にも尋ねてみると、今、彼がどうしているのか分からない。He Just disappeared. と答えてくれた。最後に、出国の数日前にskypeで話したっきり音信不通なのだという。

ドイツから来たカンパニーなんだけど、何度も繰り返すけどとにかくおそらく政治的な理由で、出演する予定だった俳優が一人忽然と消えたのだ。

そんなことは日本では考えられない、というのは平和ボケだろうか。

とにかくショックだ。パフォーマンスは虚実入り乱れて、もともとポストモダンな造りをしていたんだけど、で、感想はと聞かれたら面白かったとは、や、猛然と面白かったんだけど、面白かったとは軽々に言えないものを観てしまった。という感じ。ショックだ。

この状況下ショウの続行を決めたスタッフ・キャストの気持ちが計り知れない。

劇場で、フィクションじゃない本当のリアルを目撃してしまった。

  • 2012.09.04 (火) 07:38
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| 矢野靖人 url (09.04 17:51) 編集・削除

一日経って、だいぶ落ち着いて考えられるようになりました。最初はとにかくショックだったけど、周りがみんな、事態を冷静に受け止めて、それでもなお粛々と自分のなすべきことを進めているのが救いだったのかもしれません。

ちゃんとパーティ(フェスティバル・バーは24:00までオープンしてる。)もあったし、というか終演直後に劇場でビールが無料で配られて、その場でこの作品がイプセンアワードにノミネートされたことの発表があって、誰も劇場を立ち去らず、歓談していたり、

いろいろ、いろいろです。今は冷静に物事を受け止めて、自分なりに考えを整理しています。

| 矢野靖人 url (09.04 19:43) 編集・削除

少し詳しく書くと、今回のパフォーマンスはもともと、舞台や映画や、テレビ、(ドキュメンタリーを含む、)で、涙を流して泣くことが、どれほどの効果を私たちに与えてるのか。例えば政治家が涙を流して謝罪することで、我々は彼をどこまで信用できるのか。あるいは芸術において我々は涙をどう扱ってるのか。というようなことが主題で、

芝居中でも、泣き方のトレーニング方法はあるのかどうか、とかいうテーマが出てくるし、例えば過去に同じ戯曲を3回演じて、最初の2回は大仰に語って、泣いて見せたら観客は喝采を送ってくれたのに、最後の一回は普通にナチュラルに戯曲の言葉を喋ったら客席は無反応だったという体験談とか、

あとは映画やじっさいのパフォーマンスを過去に撮影した映像をたくさん使ったポストモダンなパフォーマンスだったので、実際の葬式の映像が流れたり(しかもかなり様式的な泣き方をする文化圏のものが使われていた。)、ホントは登場するはずだったもう一人の俳優の記録映像がパフォーマンスに使われていたり、彼女が最後に聞いたという彼の声のskypeの録音音声が使われたり、

おそらく当初とは、完全な別作品になっていました。スタッフ・キャストともに凄い悩んで、いろいろな方法を考えたんじゃないかと思う。それでもプログラムに書いてあった上記の演出ノートのコンセプトはきっちり果たされていて、とても面白かった。強度の高いパフォーマンスだと思う。見届けることが出来て本当に良かった。

朝食と、リハーサル見学

今日はいつもより早起きして、シャワーを浴びて今、下のレストランで朝食を食べてきました。現地時間、10:30位です。今、これ書いてるの。

(部屋に持ち帰るのに)カフェラテ一杯余分に頼んで、目玉焼きとベーコンののっかったトーストとジャムトーストが着いて、あとオレンジジュースがけっこうな量ついて、79NOK(約1,181円)は安い! と思ってしまうのは、こちらの物価高にだいぶ慣らされてきてしまっている気がする。サラリーないのに物価高だけに慣れてもね。

さて。今日は11:00から、ナショナルシアターのリハーサルを見学させて貰う予定です。海外のカンパニーの稽古風景を見る機会なんてめったにないのでとてても楽しみ。例え言葉が分からなくっても、演出が何をどうしたいのかは、見てれば分かる気がする。

あ、とその前に郵便局寄らなければ。

  • 2012.09.03 (月) 16:39
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Nilsen Spiseri

一階のレストランで食事を終えて今さっき、22:00ちょっと前くらいに部屋に戻ってきました。(で、今まで2時間くらいブログ書いたりメール書いたりしてたんだけど、)

ポーランド生まれで俳優をしているという男性と話をしたり、自然を見に来たというスイスの方と話をしたり、最後には別のお客さんで、こちらは日本人で、経営学の視点からノルウェー社会を視察しに来たという学者さんチームとお話する機会を得たり。

いろいろな人と話してて思うのは、けっきょく僕は、“人間”と“人間の作ったもの(具体的な造形物だけじゃなく社会とかコミュニティとか、)”に、興味があるのだなあ。もちろんフィヨルドとか見に行ってみたかったけど、いや、じっさい隙あらば、予算があれば、行ってみたいんだけど遠いし、お金ないし。…で、人に会ってる方が楽しいんだもんなあ。

それにしてももっと一人ぼっちの毎日を過ごしてるかと思いきや、日々、いろいろな人と知り合いになります。海外に居るからってことも手伝って、言葉通じないから積極的でいられるのかな。日本に帰ったら人とのコミュニケーションの距離感が、良かれ悪しかれ変わっていそう…。ちょっと楽しみ。(だいぶ不安。)

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というわけで(どういうわけだか、)まあ、折角だから一回くらい、とユースホステルの一階にあるレストランへ行って来ました。お店の名前が Nilsen Spiseri。で食べてみたのがReindyrという肉料理(写真)。店の親父(インド系の移住者、子供のころからオスロに住んでるって言ってた。英語の訛りが酷いの。でもとってもいい奴です。そういえばこっち来てから感じの悪い奴に出会ってないな。ラッキーなのかな俺。)いわく、ノルウェーの典型的なローカルフードらしい。

ちょっと塩っぱったけどまあ、美味しいかったですよ。しかし値段が、165NOK! 日本円で、これだけで2,475円!…ちょっと散財してしまいました。まあ、これも経験か…。そう、それからスカンジナビアの地の酒を飲んでみないか?って薦められて、断るのもなんだし折角だからと飲ませて貰ったんだけど、(勿論料金は取られた…89NOK、約1,275円!)しかも、二口で一気に飲むんだ! と言われてそのようにし。

キツかったなあ。いろんな意味で。

お酒の名前は、Aquavit。Aquavit(アクアビット)とは、 Aqua=水、Vitae=生命、の意味を持つラテン語だそうです。wikiを覗いてみたら、traditional flavoured spirit that is principally produced in Scandinavia, where it has been produced since the 15th century.とのこと。いや、美味しかったですよ。

ホントはちびちび味わいたかったけど(笑)。

Nilsen Spiseri
http://www.nilsenspiseri.no/

そういえば来週の日曜日に、地下のバーでロシアの俳優がパフォーマンスするから是非来いっていってたな…。どんなパフォーマンスだろう。見れるかな。18:00っていってたな。確か。スケジュールどうなってたっけ。

  • 2012.09.03 (月) 06:46
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Thanks! GEORG

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で、その、ふらっと入った建築系の美術館で話しかけられて友達になったロシア生まれでノルウェー在住のGeorg(写真)。が、キレイな街並みを案内してくれるというので、一緒に街歩きしてました。

Georgはインダストリアルデザイナー。いろいろ彼のプロダクツを見せて貰ったんだけど、面白いの、これが。すげえオシャレなギブスとか、Facebookに一部デザイン画が上がってたけど、一人乗りの自転車? 自動車? とか。

いろいろ話しながら、最後カフェにも立ち寄ってゆっくり過ごして、メトロの駅前で別れました。けっきょく2時間近く一緒にいたかな? Thanks Georg! 明日、プロジェクトがあって確かウクライナだったかに旅立つそうです。違ったかな。ウクライナだと思ったんだけど。

だけどロシア生まれでロシア語が話せて、英語が話せて、ノルウェー語(ブークモール)も話せるって、凄いな。(語学、今からでも遅くないよな。帰国したら始めよう!)

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Georgが案内してくれたのはオスロ市庁舎の裏側のヨットハーバー近くの新しい街並み。パブリックアートがたくさん。しかも子供がそれで遊んでたりする。

街に嫌みなくアートが溶け込んでいるのって、いいね。

もっとたくさん彫刻があったんだけど、写真を撮るより話してるのが楽しくて、あんまり写真が撮れませんでした。

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この建物は新しい美術館らしい。ウッドデッキの街路がそのまま美術館のファサードに繋がっているよう。美しいです。

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日没前(といっても写真を撮ったのが19:00頃だから実際の日没のだいぶ前ですが、)の、オスロの港からの景色。オスロもまたフィヨルドの奥にある街なので、海はいたって静か。波もほとんどありません。

  • 2012.09.03 (月) 06:00
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NASJONALMUSEET-ARKITEKTUR

ヴィーゲラン彫刻公園から戻って、ホントは現代美術館に行きたかったのだけど、展示変え中なのか、入れなかった。や、入れたのだけど、No Exhibition! って言われて追いだされてしまった。残念。

で、なんとなく隣りの建物を見たら、NASJONALMUSEET-ARKITEKTURという文字が。建築系の現代美術館? と思って入ってみた。


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これが、説明も何も分からなかったんだけど、意外と面白かった。日曜日だったからなのかな? 入場無料でした。企画展示は、"VIEWS"という1733年から2020年? までを描いた(撮影した)Norway seen from roadというものと、PER LINEという建築家の"STILLHETENS ARKITEKT"というもの。

ランドスケープを大事にする建築家なのかな。こちらの建築家は、日本と比べるとリビルディングをする建築家が多いようです。元・造船所がショッピングモールになっていたり、元・銀行が美術館になっていたりする。日本だと横浜くらいかな、街区で建築物を再利用してるのって。

でいろいろ、彼の作品の写真が展示されていて、一枚一枚を興味深く拝見しました。風景に一体化した、古民家再生みたいな家の写真が面白かった。

でも僕にとってもっと面白かったのは、上の、写真に撮った建築模型。ロケーション込みの建築模型というのが、とても面白かった。

これもPER LINEの作品なのかな。ちょっと良く分らなかった。そこんところがやっぱり言語の壁。無念。

NASJONALMUSEET-ARKITEKTUR
http://www.nasjonalmuseet.no/no/museumsbygninger/nasjonalmuseet__arkitektur/

しかし、それにしても平面作品より立体造形物のほうに惹かれるんだな自分。いちばん好きな美術家を挙げろといわれたらたぶん、ブランクーシを挙げるもの。

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コンスタンティン・ブランクーシ(Constantin Brâncuşi, 1876年2月19日 - 1957年3月16日)

  • 2012.09.03 (月) 05:26
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