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しもたか大さくら祭り

昨日と今日と、この週末の日大通り(日大文理学部前桜並木通り)は、しもたか大さくら祭りでした。

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縁日や野点、猿回しにビンゴ大会、射的、フラメンコの発表会。... 何をするでもなくぼんやりと桜と賑わいを眺める。のどかな、とても心地よい時間。こういうことをちゃんと大事にして生きていきたいです。

  • 2015.03.29 (日) 18:05
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  • Yasuhito YANO

利賀演劇教室2015

先のエントリにも書きましたが、先週末、昨年末に吉祥寺シアターで開催された<演劇人のための鈴木教室>の続編として、利賀村での鈴木教室に参加して来ました。せっかくなので、その簡単な記録を。

それにしても今回は、や、今回もというべきでしょう、鈴木忠志さんの言葉、稽古場で俳優に投げかける言葉や、訓練それ自体から、あるいは二日目に開いて頂いたパーティの後に特別に見せて貰った『茶花女』のドキュメンタリー映像の中で鈴木さんが台湾の演劇人や、そればかりかおそらくはもっと広い視座から、まさに世界に向けて投げかけられていた言葉、あるいは直接に鈴木さんから今回の演劇教室のメンバーに投げかけられた言葉、それを支える重政さんやSCOTのみなさんの言葉や生活に触れるにつけ、ただただ己れの言葉の稚拙さ、己れの小ささや不甲斐なさを実感し、打ち拉がれた三日間でした。

このような貴重な機会を設けてくださったアーツカウンシル東京のみなさんにはとても感謝しています。本当に有難うございました。

一日目は午後13:00過ぎから、新山房で鈴木・メソッドの訓練の見学。あいにくと矢野は夕方のバスで山に上ったので、合流したのは夕方からの中国人キャスト版『シンデレラ』の稽古見学からでしたが、朝から参加していたメンバーは、訓練の後に鈴木さんからのご好意で温泉を奢ってもらったようです。夕方からの『シンデレラ』の稽古見学の後は、20:00過ぎには稽古見学が終わって解散となってしまったので、せっかくだからと声をかけ、有志で食堂に集まって、稽古を見学をしての感想や、何故この演劇教室に参加したのか? 等々、ざっくばらんに2時間ほど互いを紹介しつつ。

二日目は、朝食を頂いてのち午前中に旧山房と、大利賀山房とを重政さんとSCOTの照明の丹羽さんに案内頂き見学。そしてその日も午後からは鈴木・メソッドの訓練見学。その後、二日目は、ちょうどKAAT神奈川芸術劇場の館長の眞野純さん、TPAMの丸岡ひとみさんがいらしていたので、お二方と鈴木教室のメンバーとでボルカノでコーヒーを頂きながら鈴木さんのお話を聞かせて頂きました。鈴木教室のメンバーだけではなかなか伺えない、公立劇場の現状と課題など、具体的事例を聞かせて頂きながら伺ったお話はとても示唆に富んでいて、刺激的で、しかしあまりの道のりの遠さに少し呆然とするようなことも。

 個人的に今回いちばん印象に残っているのが、このときに鈴木さんが、

「行政に関わる人たちはみんな文化芸術というが、本来、文化と芸術とは相容れないものなんだよ。文化っていうのは、社会や国家という集団をまとめたり、そこからこぼれそうな人を救うためのものだ、それに対して、芸術っていうのは、そもそもそこから外れていくものたちによるもので、異なる集団と集団のあいだに橋をかけたり、集団を外から見るものだったりするんだよ。(矢野の記憶で書いていますので正確にこのとおりではありませんが、)」

と。仰られていたこと。そのことで、この数年、自分のなかでもやもやとしていたものがすっきりと整理され、腑に落ちた気がしました。

というのも、芸術家が、(と自称するのもどうかなとは思うのですが、)とまれ一人の芸術家として、自分が作りたいものというのは、社会の役に立つとか立たないとか、そういう理念的なことの先にまずそれだけとして、在る。しかし、昨今、文化芸術による地方創生とか、演劇による教育とか、時には介護などの福祉、さらには、劇場が担わなければならない(劇場が担うことが出来るかもしれない)社会包摂の機能などの重要性についてはあちこちで喧伝されており、そのような活動や機能を劇場や芸術が担うことが出来るのだ、あるいは芸術は、社会を生きる人々の役に立つ。我々が明るい未来を感ぜられるようなビジョンを描き、個々が、生きる力を生み出すことが出来るのだ、という考えそれ自体については自分は諸手を挙げて賛成するのですが、しかしどうしても、自分の活動を、そのままに、どうしてすぐに、社会に役立つものとしなければならないのか? という戸惑いがあったのです。それが、鈴木さんの上の言葉を聞いて、自分(たち)の活動は、必ずしも直接社会に役に立つようなものではなくていいのだ。役に立たない、ということを別段恥じ入る必要なぞもなく、まずはそう、在ればいいのだ。ということが、鈴木さんの言葉で本当に視界がふっとクリアになった。

話がそれました。二日目の記録の続きを。その後夕方からは、中国からいらした演出家の先生(お名前を失念しました)とKAATの眞野さん、TPAMの丸岡さんと共に演劇教室のメンバーとで、SCOTのみなさんからレセプションパーティを開いて頂きました。料理もいろいろと、焼肉から岩魚からお刺身からグラタンのようなものから、最後にはデザートまで頂き、本当に心を尽くしたおもてなしを頂きました。そしてその後に、先にも少し触れたように、鈴木さんにスタジオに連れて行って頂き、台湾で鈴木さんが現地俳優と協働で制作した『茶花女』のドキュメンタリー映像を見せて頂きました。またその後にも、それぞれの自己紹介を交えながら、鈴木さんと言葉を交わすことの出来るよう、特別な時間を頂きました。

三日目は、朝食後にSCOTの制作の重政さんに鈴木教室のメンバーに対してQ&A。ここで初めて、少し、教室のメンバー同士で活発な議論をすることが、ようやく少しだけ出来たような気がします。そしてその後、午後の訓練を見学して下山しましました。

利賀村に行くといつも、二日、三日と過ごすうちに自分の身体の集中が、それだけで少ずつ変わっていくのが感ぜられます。東京にいると、やもすれば巨大な都市の喧騒に紛れてしまい、大切な家族や、同志である劇団員、回りの人たちと直接に向かい合って、ゆっくりと共に時間を過ごしたり、言葉を交わしたりということをつい、怠りがちです。インターネットやマスメディアなどから濁流のように流される情報の奔流に飲まれずに、地に足つけて生きていくことの大切さを、利賀村を訪れる度に痛感させられます。もちろん、利賀村のこの奇跡のような環境を作り、育み、維持して来られたSCOTのみなさんや利賀村のみなさんの計り知れないご苦労については、僕なぞには想像するだに困難です。(ですから、じっさい、一方でまるで観光客気分としか思えないような、演劇教室の若者たちの呑気な様子を見ていると、絶望的な気分になったりもしました。)

これは三日目の午前中のQ&Aのときに自分が発言したことですが、

忠さんや、他のたくさんの先達の方々の偉業を決して例外とせず、これは忠さんだから出来んだ、などと己れの小ささから逃げず、といって徒らに時代や、状況のせいになぞせず、自分たちは自分たちに出来る闘い方で、きちんと歴史を背負って活動を続けていきたい、とそう、決意を新たにしました。

特に、自分“言葉”というものについて。昨年、2014年の9月に初めて、いろいろな縁に恵まれて、shelfにとって初めての海外公演を行うことが出来たのですが、その折に痛感したことには、本当に今の自分は、かほどに自分たちの演劇活動や日本の文化・芸術、あるいは歴史について語ることが出来る“言葉”を持っていないのか、と。

言葉が拙いというよりか、自分たちのことを語る言葉の力が圧倒的に弱い。それは一重に、日本の東京というこの圧倒的に閉じた環境でしか自分たちが自分たちの活動を見ることが出来てこ来なかった所以であろう、と切実に今、それを感じています。

もっと広く世界を俯瞰する視座を持って、自分の言葉と自分の演劇とを磨きたい。そして世界に出たときにも通用するような、己れだけでなく、日本全体を外から客観的に語ることの出来るような、借り物でない自分の言葉を身に修めたい。

今は、そのことを切実に感じています。

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[...]欧米の過去の遺産だって、シェイクスピアでもギリシャ悲劇でも、私はガラクタだと思っているけど、ただそのガラクタもしかるべき場所、今までとは違った文脈に移して、異質な文化との出会いという新しい関係の中に入れると、人類の未来のために役立つものになることが多い。その点アジアのガラクタに関しては、これをどういう方法で光り輝かせるのか、まだはっきりしていないところがあるでしょう。欧米の猿まねばっかりしていても仕方ないし、旧いものを政治家のようにお国自慢してもしょうがない、そこまではアジア人も自覚はできたと思うんだけど、この次がね、難しい。ともかく試行錯誤しながらガンバル以外にはない、演劇はエネルギーの要る仕事だとつくづく思うよ。[...]

演出家 鈴木忠志の言葉-SCOT『トロイアの女』アフタートークの記録
http://magcul.net/focus/tpam_scot/

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帰路、富山駅の新幹線乗り場では、改札から土産物屋まで駅員さんも店員さんも乗客に見送りまでみんながみんな不慣れな感じでちょっとしたカオスでした。案の定、全席指定席のかがやきには乗れず、はくたかの自由席待ちをして、なんてところに、はくたか自由席はたいへん混雑しております、とのアナウンス。(結果的にはなんとか大宮まで座って帰ることが出来ましたが。)ホームもエスカレーターも車両もピカピカでした。

祝・北陸新幹線開通。

  • 2015.03.26 (木) 05:53
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  • Yasuhito YANO

利賀に来ています。

おはようございます。今日は春分の日ですね。カーテンを開けると雪囲い。昨年12月に開催された演劇人のための鈴木教室の一環で、利賀村に来ています。コレでもだいぶとけたあとらしいのですが、窓の外にはまだ2メートル以上の雪。15年以上通い続けているのですが、雪の利賀の朝は初めて。
 
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往路はアサイチの新宿発の高速バスで富山駅まで来たのですが、富山駅が、ぜんぜん違う顔になっておりました。祝・北陸新幹線開通。でも車両の短い高山線のホームは、相変わらずでしたが。
 
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一日2本しかないうちの夕方便は、16:40越中八尾駅発のバスで山に登って、昨日今日と富山県利賀舞台芸術公園内にある創造交流館という劇場と稽古場と宿泊施設を備えた元・少年自然の家に宿泊して、明日の午後には帰京します。

  • 2015.03.21 (土) 08:37
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  • Yasuhito YANO

shelf次々回作、いかだ辺境劇場(主催/NPO法人らふと)参加作品『三人(姉妹)』(7月下旬)出演者募集ワークショップ・オーディションのお知らせ

shelf次々回作(7月下旬)、及び2016年3月中旬に上演予定のshelf新作公演の出演者募集オーディションを兼ねたワークショップを行います。

―与えられた言葉(台詞)について、その言葉を発すべき身体の在りようを探ることから演技を組み立てる。テキストと俳優との適切な距離を探り、そのために必要な身体の取り扱い方、空間への関わり方の方法を考える。―

参加者各自が持ち寄った自身の方法を検証しつつ、shelfが取り組んでいる「語り(narattive)」の方法を軸に実践を通して短いシーン作成までを行います。ワークショップのみのご参加も可能です。

みなさまのご応募心よりお待ちしております。

【日程】5/15(金)16(土)17(日)3日間のうち、いずれか1日以上

【時間】5/15(金)16(土)18:30~22:00、17(日)13:30~17:00

【場所】世田谷区内 ※ご応募頂いた方に直接お知らせいたします。

【申込〆切】5/13(水)24:00まで

【参加費】3,000円(参加日数に関わらず料金一律。複数コマの受講をお勧めします。)

【応募資格】
・年齢・舞台経験不問。
・次々回作については、6月下旬~本番までの平日夜、土日昼夜(原則週5日間程度、本番間近は連日)の稽古及び、7月下旬の本番に全日参加できること。2016年3月中旬(予定)の新作については、1月中旬以降の稽古及び本番に参加できること。
・shelf作品をご覧になったことがある方優先。
※稽古NG日等については応相談。稽古場は世田谷区内を予定。

【定員】 各回定員12名(予定)※WSのみ参加希望の方はご相談下さい。

【内容】
簡単なボディワーク(ストレッチ、呼吸法、重心のコントロール等)及び、チェーホフ『三人姉妹』のテキストを使った短いシーン創作までを予定。

【申込方法】
お名前、ご住所、電話番号、年齢、プロフィール及び、shelf作品の観劇の有無(あれば作品名)をご記入の上info@theatre-shelf.orgまでお申し込みください。折り返しご連絡いたします。

【今後の予定】
・2015年7月下旬、shelf prd.『三人(姉妹)』(作/アントン・チェーホフ)いかだ辺境劇場(主催/NPO法人らふと)参加作品(会場/東中野RAFT)
・2016年3月中旬、shelf volume20『ヘッダ・ガプラー』(作/ヘンリック・イプセン)(会場未定)

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"Still from video by TANJC"

  • 2015.03.18 (水) 16:54
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| Yasuhito YANO mail url (05.07 10:04) 編集・削除

5/7(木)現在、応募〆切5/13(水)24:00を前にして予定していた定員を超過するご応募を頂いています。有難うございます。出来るだけ多くの方にご参加頂けるよう、会場を変更するなどして調整中ですが、ご応募ご検討中の方はお早めにご連絡下さい。覚えていただくテキストなどもそろそろ配信し始めます。

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「出口なし」― 現代劇作家シリーズ5:J-P.サルトル「出口なし」フェスティバル 参加作品

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Still from video by TANJC

2015年5月4日(月・祝)19:00開演★ 5日(火・祝)14:00 / 19:00開演 @d-倉庫

構成・演出 / 矢野靖人
出演 / 三橋麻子、文秉泰、川渕優子、森祐介

ブレヒト、イヨネスコ、アラバール、寺山修司...現代の著名な劇作家の作品を一本取り上げ、その戯曲だけを連続上演する die pratze主催(共催/d-倉庫、助成/芸術文化振興基金)による「現代劇作家シリーズ」は、第5弾に参加します。

今回取り扱う戯曲は、20世紀を代表する哲学者サルトルの『出口なし』。とても手強いテキストです。ですが、この偉大な実存主義の哲学者に真正面からぶつかって、いつものshelf作品よりさらにソリッドな、切れ味の鋭い作品に仕上げたいと考えています。どうぞご期待下さい。

[料金]
一般前売 2,500円、当日 2,800円
学生前売 2,200円、当日 2,500円(要・学生証提示)
通し券一般 5,800円、通し券学生 5,000円
*通し券はd-倉庫のみで販売

[チケット取扱]
shelf :
tel. 090-6139-9578
e-mail. info@theatre-shelf.org

RESERVA予約システムから予約する

・受付開始は開演の60分前です。
・本公演は、初期型 との二本立て公演です。
・上演時間は二作品で合計 2時間を予定しています。
★の回は終演後にポスト・パフォーマンス・トークがあります。

[会場]
d-倉庫
〒116-0014 荒川区東日暮里6-19-7-2F
03‐5811‐5399
日暮里駅南口徒歩7分(JR山手線・京浜東北線・常磐線、私鉄京成線・日暮里-舎人ライナー)
 

■演出ノート

他者からの視線、そしてその視線によって規定される個の在りようがキーになるのだと思う。「出口なし」という戯曲(テキスト)を取り扱うということは、どうしたって劇作家としてのサルトルのみならず、哲学者サルトルの辿った思想、及び政治活動(アンガージュマン)の道筋を、歴史的な経緯や背景をつきあわせて検証しなければならないだろう。現象学との出会い。実存主義の起こり。そしてその思想的な限界。今・ここに存在している“私”を思索の出発点とする実存主義は、個人というものの従来的な意味・価値が崩落を起こしているこの21世紀の現代において、いまだアクチュアルな思考のためのツール足り得るのか。

とまれ、“地獄は他人だ(Hell is other people)”というあまりにも有名な「出口なし」の台詞に振り回されないよう、周到な準備をして制作に向き合いたいと思う。

矢野靖人


  • 2015.03.09 (月) 12:31
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  • Yasuhito YANO