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2/26(金)仕込み二日目/ゲネプロ

午前中、朝食を終えてから部屋に戻って携帯で「演劇公演の宣伝について考えるラウンドテーブル」のまとめを読み耽る。昨日アゴラ劇場で行われたラウンドテーブルの様子を参加者の黒澤世莉さんがtwitter上で実況中継したもの。(正確にはハッシュタグ #agolive のまとめサイト。)

まとめ「演劇公演の宣伝について考えるラウンドテーブル」
http://togetter.com/li/7104

冬のサミット2009WS「演劇公演の宣伝について考えるラウンドテーブル」
めまぐるしく変化する情報環境のなかで、演劇の情報を伝えるそれぞれのメディアの役割、求められるあり方も変化してきているのではないか―。

http://www.agora-summit.com/2009w/ws_senden.html

東京にいたら参加しようと思っていたんだけど、実は鳥取にいるうちにこのラウンドテーブルのまとめを読むことが出来たのはかえってとても良かったんじゃないかと思う。距離をとって、東京を外から眺めることが出来たような気がする。東京にいて実際に参加していたら東京に埋没してしまったであろう自分の思考が、(もちろん人と人とが実際に出会って直接触れ合うその情報量には到底かなわないにしても)随分と相対化されて、いろいろと考えることが出来た。実況をしてくれた世莉さんに感謝。

それにしても、おそらく広報の在り方は東京の状況と鳥取の鳥の劇場を取り巻く環境とでは全くといっていいほど違うんだろうと思う。

広報の、というか、演劇と社会の関係の取り方が、(「宣伝美術」はその窓口の一つだと思うのだけど)おそらく全く違う。そういう意味では鳥取の方がきっと演劇と地域との関係は(そのことに非常な困難があるだろうにしても)はるかに健全で根源的だろうし、今回の公演では出来ればそのへんの感覚を少しでも鳥の劇場から吸収して帰りたいと思っている。

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今日の鳥取は朝から雨。11:00に劇場入りして、午前中ロビーでパソコンに向かっていたら中嶋さんがコーヒーを淹れてくれた。鳥のカフェで出しているのと同じ珈琲だろうか。とても美味いしかった。

けっきょく演劇と社会とをつなぐのは「人」なんだなあと思う。何度も書いてるけど鳥の劇場のスタッフは、技術スタッフ、制作スタッフ含めてみんなとても気持ちのいい人たちばかり。ここは自分たちの劇場なんだという誇りがあって、僕らの劇場入り、退出時にはスタッフ総出で出迎え、見送りをしてくれるし、困ったことがあるとすぐに面倒を見てくれるし、ケータリングなどの心配りも行き届いていて毎日すごく快適に過ごさせて貰っている。利賀村なんかにいても感じることなんだけど、アーティストをきちんとアーティストとして扱う空気がとても心地いい。

東京でいろいろと悩んでいることがいっぱいあったので、このタイミングでこの場所に来れて本当に良かった。昨日の土井さんとの話もそうだったけど、話をしていてふと迷いが晴れるというか、自分の目指すべき方向がはっきりして来た気がする。

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今日の一日の流れは、午前中に劇場に入って照明作業用のイントレをバラしたり劇場を掃除したりして、午後から場当たりを再開。(写真は場当たり中の風景。)16:00に場当たりが終わって、休憩を挟んでから芝居で気になった箇所をいくつか直して、17:00からゲネプロスタンバイ、19:00ゲネプロ開始。終了後、トークの流れなどを確認して、衣装を着替えてから劇場でダメ出し。

再演も続けていると新たな発見や心境の変化というものがあって、芝居って本当に日々成長し続けていくるものなのだなと思う。今更ながら明日の本番に向けて幾つか思いついた演出の変更点などを俳優に伝えて今日は早めに劇場を退出(21:00)。

ゲネは、いいゲネだったんじゃないかな。鳥の劇場のスタッフさんたちの反応も好感触で、あとは明日の本番を待つばかり。雨が降ると体育館の屋根の音が少し気になるので明日は晴れてほしいなあというのと、出来るだけたくさんのお客様に観て貰えるといいなあというのが今のいちばんの気持ち。

2/25(木)仕込み初日の一日

朝一の飛行機で到着した俳優たちとホテルで合流してからAM10:00劇場入り。午前中から装置を仕込んで(といってもリノリウムを敷き込むだけなのでそれ自体は1時間かからずに終わって)それから照明の吊り込み、シュート作業。お昼休憩を挟んで、シュートが17:30くらいまでかかって、サウンドチェックをして夕食を食べて18:30からウォーミングアップ、19:00過ぎから場当たり開始。22:00退出。今日は一幕終りまで場当たり終えました。

といっても日中は演出家がする仕事はあんまりなくて、当日パンフレットの原稿を直したり、ブログを更新したり、同じく今日到着したばかりの元祖演劇乃素いき座の土井通肇さんと立ち話したり、割とのんびりした一日でした。それにしても面白かったなあ、土井さんの話。「金まわりがいいだけの奴や流行ってる奴に嫉妬してちゃダメだよ。ちゃんと面白い芝居を作ってる奴に嫉妬しなきゃ。」

いやあ、カッコいい。阿房列車』(原作/内田百閒・作/平田オリザ)もかれこれ20年近く“毎年”続けて上演しているそうだし、何より土井さん、73歳だそうですよ。うーん。あんな演劇人になりたい。というかあんな歳のとり方をしたい。今回、同じ企画で同日上演なのが本当に光栄です。

2/25(木)小屋入りしました。

鳥の劇場、とてもいい場所です。どこもかしこも手作り感満載でそれがとても和ませます。和むというか、ひたすら感動。すごいなあ。素晴らしい。自分たちでこんな場所にこんな劇場を作ってしまうなんて、しかもそれをちゃんと継続運営しているだなんて。本当にすごいことだと思う。このような素敵な場所を維持するためにいったい鳥の劇場の皆さんがどれほどのエネルギーを注がれているのか。まったく想像がつきません。

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shelfはただ今「劇場」で仕込みの真っ最中。鳥の劇場には元小学校の体育館を改装した「劇場」と普段はホワイエとしても使っているという元幼稚園の遊戯室だった「スタジオ」の二劇場があるのだけれど、shelfは今回「劇場」で上演します。

しかし元体育館というだけあって、とにかく広い! 天井が高い! 空間に芝居が負けないよう調整していくのにちょっと苦労しそう。

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2/24(水)浜村に到着。

鳥取駅からローカル線に乗り継いで、無事に劇場最寄り駅の浜村駅に到着。初めて訪れる山陰地方なのに途中から日が落ちて車窓がぜんぜん眺められなかったのは少し心残りだったけれども、宿泊先の浜村ビューホテルは昔ながらのとても風情ある居心地の良い旅館でまずそのことにとても感動。24時間入れる温泉があったり、フロント脇に雛飾りがあったり、思わず写真を取ってしまいました。観光客みたいだな。

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それにしても企画が決まった当初は、半ばホームステイのような宿泊先を想定していたのでこんな立派なホテルに泊まらせていただけるとは思ってもみず。しかも駅から徒歩5分もかからない場所なのに、駅まで制作担当の長村さんがアテンドに来て下さっていたり、ホテルに寄る用事があったから、と、僕らが着いてすぐ同じく鳥の劇場の俳優の齋藤頼陽さんが「良かったらコンビニまで連れて行こうか?」と連絡を下さったり。

頼陽さんとはずいぶん久しぶりの再会でつい、ホテルのフロントで長々と立ち話をしてしまいました。頼陽さんには横濱・リーディング・コレクション「太宰治を読む!」で客演して貰ったことがあって、そのときのご縁で実は僕と川渕の入籍の保証人にもなって頂いたりしているのだけれど、ちゃんと話をするのはそれ以来か、利賀のコンクールで川渕が賞を取ったその報告を電話でして以来なのだけれど、とにかく久しぶりに話をしたのだけれど本当に気持ちのいい人たちで。

劇場入りする前から鳥の劇場の皆さんのおもてなしに感動続きです。

明日の劇場入りがとても楽しみ。

鳥の劇場に向かっています。

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鳥取の鳥の劇場に向かっています。俳優、音響のまやさんら他のメンバーは明日朝一の飛行機で来る(早割が使えた。)予定なのだけれども、僕らはギリギリまで渡航日時が決まらなかったのでJR移動。照明の則武さんだけ、本日途中名古屋から合流予定。今三河安城駅を過ぎたあたり。先週の名古屋公演は往復ともバス移動だったのだけれど、それに比べるとさすがに新幹線は速い。速い。

新幹線は車内で無線LANが使えて(新大阪駅までだけど)とっても快適。考えてみれば大阪より西までJRで行くのは初めて。一度だけプライベートで8年ほど前に鳥取に行ったことがあるのだけどその時は飛行機だったし、一昨年第七劇場を観に、というかポスト・パフォーマンス・トークのゲストで呼ばれて内子座(愛媛県)まで行ったときはレンタカーで高速道路をひた走ったのだった。

14:50東京駅発ののぞみに乗って姫路でスーパーはくとに乗り換えて、鳥取の鳥の劇場がある最寄駅の浜村には20:48着予定。これだけの時間JRに乗るのも、学生時代に各駅停車で旅したときをのぞけば初めてのことかも知れない。

体調は久しぶりに良い様子。ここのところ本当にずっと酷い鬱状態が続いていたのだけれども、午前中診療に行って変えて貰った薬が(アモキサンを止めてリフレックス錠に変えて貰った。)効いているのかも知れない。このままずっと効いててくれればいいのだけれども。

写真は則武さんを探しに名古屋駅で降りたときのホームで。