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『トロイアの女」2

今日は稽古を (図らずも) 中止にしてしまった。朝起きて、事務仕事をして…昼食を取った後から動けなくなった。まったく動けなくなって、気づいたら17:00過ぎだった。稽古開始は15:00の予定。で、それでも、あ、俺今なら動ける、と思ってあわてて稽古場に向かおうとするも、川渕から 「今日は稽古をとりました。」 のメールが…そういえば何度も電話が鳴っていた。電話が鳴っているのに、取ることができなかったのだった。

うーん。

ウツ症状でいちばんつらいのは、やる気はあるけどそのための気力が振り絞れない、ということ。

なかなか分かって貰えないんだけれど、やる気がないわけじゃないんだ。そのために必要な、からだのほうのあれこれがいうことを聞いてくれないんだ。

これは本当につらい。やりたいこと、やらなければならないことがいっぱいあって、机に向かうのだけれども、そこでからだがフリーズしてしまう。誤解をしてほしくないのだけど、これが徹底的にフィジカルな原因に依るらしいということ。脳内物質の分泌のバランスが崩れている、というのがいちばんわかりやすい説明。なのだけれど、そうはいっても仕事は待ってくれない。じゃあ、どうするか。

取り敢えず土日の日中の稽古を全部OFFにして、土日平日とも夕方以降のみの稽古にスケジュールを組み替えた。夕方以降ならどうやら動けるらしい、という経験則から、なのだけれど、家人に言われた言葉が、「自分の限界を知った方がいい。」

確かにその通りだと思う。どこまでが出来て、どこからが無理なのか。それを計算できないと、出来る筈だったことすら出来なくなる。俳優各人に謝罪の電話。みんな快く状況を察して理解くれた。こういうときに理解をしてくれる仲間がいるというのは本当に有り難い。有難うみんな。

22:00-別現場の仕事が終わったまやさんと音響についての打合せ@明大前。最初はWIRED CAFEで、其のあとガストに移動して、今回のアジア舞台芸術祭のための音響ミーティング。だったのだけれど、まやさんが今回からドラマトゥルクという仕事も始めるというので、さっそくその仕事についても今回から依頼する。

「トロイアの女」から抜粋したテキストについて。

全てを失った女が、何を恨むのか。前回のエントリにも書いたけれど、これはエウリピデスの「トロイアの女」についての物語ではなく、私たちが“失った”例えば「時代」についての物語であり、その結果としての、「運命」をどう受け入れるのか。ということについての物語、言葉にせざるを得ない怒りの感情、さりとて言葉にしたところでどうしようもない。なくしたものはかえって来ない、がしかし言葉に出さないと自分が壊れてしまう、ということ人間の心情/状況を描きたいのだ、というような話をする。

この話を受けて、まやさんから最後に流す音楽について意外な選曲の提案を受ける。素直に、面白そうだと思う。

何にしても与えられているのは15分というとても限られた時間だ。その限られた時間で、shelfの作品として社会にきちんとコミットする作品でありながら、(ショーケースという性質上)shelfのカラーを最大限に打ち出さなければならない。

演出家としての力量、度量とともにプロデューサーとしての腕力も問われる。今日はトバしてしまったけど、稽古がとても楽しみになってきた。

短い期間だけど、せいいっぱいクリエイティブで楽しい稽古場にしたい。心からそう思う。みんなよろしく!

  • 2009.11.16 (月) 02:24
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  • archive::アジア舞台芸術祭2009
  • Yasuhito YANO

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