記事一覧

BeSeTo+インタビュー/高田みどりさん

一昨日配信されたBeSeTo+のインタビュー映像です。

今回はこの週末に上演された 「羯諦羯諦 - 行く者よ、去り行く者よ」 の作曲・音楽構成・演奏を手掛けられた高田みどりさんのインタビュー。

第17回BeSeTo演劇祭 <BeSeTo+>
2010年7月3日[インタビュー]
会場:新国立劇場・中劇場ホワイエ
出演:高田みどり、鳴海康平(聞き手)

スズキメソッドと打楽器演奏の関連性など、とても興味深いお話を聞くことができました。打つ、踏むという行為とそこから返ってくる振動、力との付き合い方。素材や空気、相手との関係の築きあげ方。見えないものをどういうように見えるようにしていくか、ということ。

よくいわれていることかも知れませんが、舞台俳優の持つ力というものと、打楽器奏者のパフォーマーとしての在り方の強さは通ていしているものがある、ということを改めて深く感じました。

あと面白かったのは、打つという言葉と叩くという言葉の違いについて。打楽器といっても日本の太鼓などのそれは 「叩きもの」 とは言わず、「打ちもの」 という。「柏手を打つ」 とか、「心を打つ」、あるいは 「討(う)ち入り」 とか、打つという言葉には叩くという言葉より義の心があるというか、深い精神性が介在している、とか。言葉についても身体に打ち込んでいく作業が声明であったり、古代から声の学問として、言葉を身体化して持ち運ぶために声明というものがあったのだという話、あるいは声明の功徳はどこでやっても(劇場でやっても)変わらないのではないか、とか。

僕は初日に観劇したのですが、「ギヤテイ」 はずっと観たかった演目の一つで、高田みどりさんの打楽器と高野山のお坊さんたちの声明が渾然一体となっていてそれがまるで未知の世界で、とても面白かったです。それがまたインタビューを聞いているとぜんぜん違った見え方がしてくるような気がして。改めてもう一度観たい/感じたいなあという気分にさせられました。


ファイル 563-1.jpg
高田みどり

打楽器奏者。東京芸術大学音楽学部器楽科卒業。1978年、ベルリン放送交響楽団と共演しドイツでデビュー。武満徹、ジョン・ケージ、テリー・ライリーらとレコーディング、共演。バイエルン放送交響楽団との共演など、世界各地で演奏。アフリカ、アジアなど各国の音楽家と共演。伝統音楽の構造を生かしながら自身の作曲による演奏をする。95年―2010年、鈴木忠志演出の 『エレクトラ』 に出演。また同演出のオペラ 『リアの物語』、『椿姫』 の演出助手を務める。ソロ活動の他、真言宗豊山派の僧侶とインドでの初の声明公演やダンスとの共演など、美術や舞踊、演劇などジャンルを超えた様々な芸術家との共同作業を展開する。声明と打楽器による舞台作品に 『観想の響き』、『沈黙の鳥』 などがある。

  • 2010.07.04 (日) 22:52
  • Permalink
  • days
  • Comments(0)
  • TrackBack(0)
  • Yasuhito YANO