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これでもリーディングと言い張るんですか?

横濱・リーディング・コレクション#3「岸田國士を読む!」無事にAプロ初日の幕を開けることができました。日記のタイトルは、家人の日記から拝借しました。

> 「椅子に座って読む朗読」

> とはまったく違う、むしろ

> 「これでもリーディングと言い張るんですか」

> ってくらい、各組がいろんなことをやってます。

昨日は、shelf・矢野が最近ご縁の深い名古屋からも、沢山のお客さまにお越し頂き。みなさん、本当に有難うございます!


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楢原拓:演出『動員挿話』

横濱・リーディング・コレクション#3「岸田國士を読む!」
2007.8.9~12@相鉄本多劇場
撮影/藤倉善郎

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矢野靖人:演出『顔』

横濱・リーディング・コレクション#3「岸田國士を読む!」
2007.8.9~12@相鉄本多劇場
撮影/藤倉善郎

さて本日は、Bプロの初日を迎えます。

今企画のいちばんの楽しみどころのひとつ、「ドラマ・リーディング」及び、「岸田戯曲」というところの本髄は、おそらくBプロ「紙風船」+「國士と俺と。(入門編)」の組み合わせで、最も堪能できると思います。
(勿論、Aプロでもお楽しみいただけますが、ちょっと楽しみ方の方向性が違うかも知れません。詳しくはまた別途記載します。)

「紙風船」は、僕はまだ場当たりの日に劇場で、俳優が二人で、自主稽古をしているところを見ただけなのですが、

もともと縁側の籐椅子に腰掛けて新聞を読んでいる「夫」と、同じく縁側に座布団で編物をしている「妻」の会話劇が、椅子一つという簡略なセットで、
A4の台本を新聞紙のように取り扱う「夫」役の俳優と、一冊の本(=戯曲)を手に椅子の脇に座る和服姿の女性「妻」とのふたりだけでほぼ完璧に「紙風船」の世界を構築していきます。

おそらく4作品のなかで最も、ちゃんと「ドラマ・リーディング」なのに、好い意味で「読んでいるカンジ」を感じさせない作品になるのではないでしょうか?

明神さんの演出は、これは前回公演の批評として、松井周さん(サンプル・青年団)がワンダーランドに寄稿されているのですが、
http://www.wonderlands.jp/index.php?itemid=699&catid=3&subcatid=24

彼が結びで書いているように、ポかリン記憶舎は完璧な方法論・身体メソッドに支えられながら、

>  ここまで書いてきてなんであるが、私はそれを観ている間、全く方法論を意識することなく過ごしたし、もっと言えば、ほとんど窃視することに明け暮れていた。
> そんなことからも、この舞台が方法論と内容の一致を見せた幸福な例であると言えないだろうか。

という。

本来、演劇の方法は「演劇や方法のため」の方法でなく、あくまで「俳優を見せるため」の方法だった筈なんですね。

一方で、コンセプト志向で形式が前面に押し出された現代芸術のような流れを汲みつつ、演劇の形式、新しい様式を模索し続けている現代演劇の流れのなかにあって、しかし同様に歴史性を踏まえ・先鋭的な意識を持ちながらも、それをを感じさせない。そんな、明神さんのナチュラルな演出は、これは昨日トーク・ゲストに来てくれたNEVER LOSE・片山雄一氏の演出にも通じるのですが、現代演劇の進むべき方向の一つを、確かに指差している気がします。

Hula-Hooperも。こちらはホント、ポかリン記憶舎が豊かな闇だとすれば、Hula-Hooperは子どもの書いた絵のような。ピュアで、ときにグロテスクで。「女子」度の高い、華やかなでポップなカンパニーです。

それでいて「人前に出て、何かをする。それを人が見ているというのはどういうことなのか?」を、おそらく考えたというより感じて、実現するために研ぎ澄ましていった結果なのでしょう。

音楽のライブや、コント、コメディ、ダンスなど舞台表現全般のいちばんエッセンスを抽出して、しかし肩肘張らず! 気軽に魅せてくれる劇団・演出家です。

本企画のなかではおそらく、いちばん前のめりに「楽しめる」作品だと思います。

公式ブログには、菊川さんがいちばん精力的に記事を書いて下さっていますが、これを読んで頂けると彼女の、意味のわからない情熱と妄想の強さが垣間見えると思います。

今までもそうでしたが今回は本当に、是非「4作品を通して」ご覧頂きたい。自信の企画です。どうか一人でも多くのお客様にご覧頂きたい。明後日8/12(日)まで、横浜は相鉄本多劇場でやっています。

ご来場、心よりお待ちしております。

  • 2007.08.10 (金) 14:06
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  • Yasuhito YANO

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