【講師紹介】 鈴江俊郎
■プロフィール  劇作家・演出家・俳優
1963年大阪生まれ。京都大学在学中に演劇活動を始める。 1995年『零れる果実』で第2回シアターコクーン戯曲賞を受賞、同年『ともだちが来た』で第2回OMS戯曲賞受賞。1996年『髪をかきあげる』で第40回岸田國士戯曲賞。 京都の舞台芸術活性化のため「京都舞台芸術協会」の設立に参加するなど積極的な活動を行っている他NHKのラジオドラマや、文学座をはじめとする他劇団にも多くの作品を提供している。 京都を根拠地に活動する「劇団八時半」(結成'93年)主宰。現在、京都から大阪・東京・福井・愛知へと新たな観客との出会いを求めて活動の幅を広げている。

■劇評
「登場人物一人一人に固有の生として与う限りの輪郭を与え、彼らの内心の叫びを客に届けようとする。特有の粒だった台詞で、時に軽妙、時に暗く沈んだ会話が運ばれる。硬軟自在のむだのない台詞、ラストに昇華するまでの構成のそれと見えない巧みさ、個々の巧拙を問わないテキストと一体化した俳優たちの演技等の成果で、訴えどころを見失っている現在の多くの芝居では体験できない充実した舞台だ。
  劇団八時半は現代人の生態に批判的な眼を向けながら、ユーモアとペーソスを織り込んだ会話劇で高く評価されている。」

(雑誌 Bacchus 2003 spring号 江森盛夫氏の批評より転載)