Voice, narrative and dialogue 04
「紙風船/葉櫻」
2010年6月10日(木)〜14日(月)@atelier SENTIO
作 / 岸田國士
演出 / 矢野靖人
... 終了しました。ご来場有難うございました。

Voice,narrative and dialogue は、俳優の声と語りを出来るだけそのまま素朴に味わいたくて続けて来た企画です。いつもはカフェなどで短い小説の語りなどをしているのですが、今回はアトリエ公演ということで、スケッチ風の短い戯曲を二編、取り上げてみました。
題材が戯曲ではありますが、俳優の声と語りを味わいたいというコンセプトは基本的には変わりません。
ただ、戯曲、というはなから発語されることを前提に書かれたテキストを扱うだけあって、劇作家の選択にはかえって少し、気を使いました。
結論を先に述べると、今回岸田國士を選んだのは、近代の作家のなかでは岸田が最も書き言葉としての台詞というものについて、つまり喋り言葉を書き写したものというのではなくて、書き言葉が音声化されることこそが演劇の台詞というものの本質なのだということを先鋭的に考えていた一人なのではないかと考えたからです。
あともう一つ、今回はこのシリーズで初めて戯曲を扱うということから、(現代戯曲ではなく)古典に描かれている“対話(若しくは会話)”を味わうというのはどういうことなのか。もう一度丁寧に考えなおしてみたいと思っています。
日本の近代戯曲は海外のものよりも近く見えて実はずっと遠いのじゃないか、というのが稽古をし始めている今の率直な感想です。
考え始めるとそもそも“他者の書いた言葉を演じることは本当に可能なのか?”という、深遠な、というか演劇につきまとう根本的な問題にぶつかってしまうのですが、
出来ることなら出来るだけその問題からも目を背けずに、愚直に創作に向き合っていきたいと思っています。
どうぞお楽しみに。
矢野靖人
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