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ブログ引っ越しのお知らせ。

この度、ブログを引っ越ししました。

新しいブログはこちらになります。
http://myksg-shelf.hatenablog.com/
 
マイペースな更新ですが、引き続き覗いて頂けたら幸いです。

芸術について、

芸術は、鈍感になった私たちを少しだけ繊細にしてくれる。
鮮明な世界を見せてくれる。ちいさなものに気づかせてくれる。聞こえなかった声を聴かせてくれる。頑な心を柔らかくしてくれる。楽に呼吸することを教えてくれる。抱いた感情や思いを存分に肯定してくれる。自分とは全然違う他者がいることを教えてくれる。人間はひとりひとりちがうんだってことを感じるかもしれない。触れなかったものに触れられる。見たことのない景色を見せてくれる。知らなかった自分に出会うこともあるだろう。少しだけ、生きていけるようになる。それが私にとっての芸術で、きっとそれは私だけじゃなくて人間にとっての芸術なんじゃないかなあと思う。苦しくなったら偉大な先人たちがたくさん残してくれた素晴らしい芸術に触れる。そうすると息が出来る。ここ一年はそうやって私は生き延びてきた。今までも、今現在もいろんなところでそうやって私たちをほんの少しだけ楽にしてくれる芸術家たちがいる。その人たちが音楽を奏でてきてくれたから、言葉を紡いできてくれたから、歌ってきてくれたから、書いてきてくれたから、続けてきてくれたから今の世界があるのだ。公演を観てくれる人たちだけじゃなくて、この先生まれてくるひとたちに向けてもきっとやっていて。こんなことをやり続けてきたひとがいたんだなあと思ってもらえるように私は演劇を続けていくのかなと思う。公演を重ねていくのかなと思う。石粒みたいなその奇蹟を残したいのかな、残していきたいのかなと思う。残していくのかなと思う。

ブログ、再開します。

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ながらく書いていなかったブログの更新を再開します。
今、体調を崩していて絶賛療養中なのですが。少しずつ、少しずつ、良くなってきていまして。絵を書いたり、本を読んだり、テレビを見たり、色々なことを考えたりできるようになってきました。とは言っても、外へ出かけることは難しく。何ができるかなと考え、ブログならお家にいても書ける!と更新するに至りました。
よろしくお願いいたします。


春日茉衣

呼吸するように。

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あなたは、なぜ、つながれないのかーラポールと身体知
高石宏輔

ゆっくりと読んでいます。読んでいると呼吸がゆっくりになります。頭も意識がハッキリとします。ものすごい速さで過ぎていく生活の中で、立ち止まってゆっくりと息が出来る時間。慌ただしく過ぎてしまったやり取りをゆっくりと丁寧に見つめ直す時間。職場の窓から見える夕暮れの空がすごく好きで、埼玉の山々を背に、一面オレンジ色になるその瞬間はあっという間で、だんだん暗くなり何事もなかったかのように夜になるのですが。ああ、こんなに劇的な瞬間が今起こっていることに気がついている人はこのビルの中でどのくらいいるのだろう、と感じたことを思い出しました。

[‥身体の中に周りの人たちの意識が入っては抜けていくことがくり返されているように感じる。‥] プロローグより

deprived

shelf volume 19[deprived]
TPAM2015 ショーケース参加作品

演出・構成 矢野靖人

出演 川渕優子、春日茉衣、森祐介、小川敦子
   渡辺真美、三橋麻子

日時/2015年2月13日(金)~14日(土)
13日(金)19:00
14日(土)14:00/18:00

上演時間は60分です。

場所/さくらWORKS《関内》
http://sakuraworks.org/
横浜市中区相生町3-61、泰生ビル2F
JR関内駅より徒歩5分
みなとみらい線馬車道駅より徒歩5分

料金/一般 前売2500円/当日3000円
学生2000円(前売・当日共)※要学生証提示
TPAM参加者登録特典 前売・当日1000円


この作品は再演になるのですが、カフェやギャラリースペースなど劇場ではない空間で上演してきました。今回はシェアオフィスをお借りして公演を行います。日本国憲法、ブレヒト、太宰治、武者小路実篤、武田泰淳など戯曲だけでなく詩や小説、さまざな言葉を扱います。空間と俳優のからだと言葉とお客さんと一緒に時間を過ごします。シンプルに濃い60分となっています。お時間ご都合に合いましたら足を運んで頂けたら幸いです。


さあ芝居をするぞとなると全面に浮き上がってくる、うまくやろうとか、バレているのに上手に取り繕おうとするとか、自分を良く見せようとか、良い人でありたいとか、そんな個人的なことに固執するのではなくて、今起きていることに全神経を注ぐ。自分一人で自問自答しているとき、それは脳内劇場が開催されている。危険。私はもうとにかくすぐ自分に意識が向いてしまう。だけどそんな自分の体裁を気にしたり、脳内劇場を繰り広げているヒマなんてなく、時間は流れている。とにかく忙しいのだ。いま、まさに聞こえてくるもの、起きていることにいちいち動揺したり、驚いたり、触りたくなったり、近づきたくなったり、怖くなったり、不安になったり、何かしてあげたくなったり、何もできなかったり、わかりたいと思ったり、わからなかったり、譲ってはいけない、絶対譲れないものがあったり、意に反して好きだなと感じたり、とにかくとにかく忙しく毎秒毎瞬間動いて揺れていて、安心したいけど出来なくて、右往左往することではないかと。稽古場で若者たちと呼ばれる20代のわたしたちは、生きた年数も少ないし、経験も少ないし、すぐ動揺するんだよ。それで良いのだよ。とにかく反応して迷ったり困ったり、動揺したり、顔を見合わせてみたり、だけど力になりたかったり、精一杯右往左往するのがdeprivedで私たちができることなんじゃないかと、今、思っています。


春日茉衣

新しい年

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遅ればせながら
明けましておめでとうございます。
2015年になってから、はやくも一週間が過ぎました。私の勤務先は年末年始関係なく動いているところなので、大晦日・元旦は働いて、2日3日はお休みをもらい祖父母の家に新年の挨拶に行ってきました。家族とお正月をゆっくり過ごせてよかったです。家族皆が元気だったことがなにより嬉しいことでした!

次に進むためにも、2014年の活動を振り返ります。昨年は、2月に下北沢で行った森本薫の作品をリーディングで公演したのを始まりに、4月に明大前で『deprived(仮)』を、6月に一徳会に客演させてもらい清水港・浜名湖ガーデンパークにて『SL~白鳥の湖まで~』を、9月には初の海外公演、ノルウェーの国立劇場でイプセンの『幽霊』を上演しました。そして10月はツアーで京都・名古屋・東京を回り『deprived』をやりました。

こう書き出してみると、たくさんやりました。。すべて人とのつながりがあって、関わりがあって出来たことなので、その縁に交わることができたことに感謝です。そして率直に思うのは、良い芝居をして、お返ししたい。。最終的には、私にできることはこれしかないと思うのです。昨年は、自分の身の程しらず、無知、体力のないこと、実力のなさ、出来ないこと、知らないことわからないことが山ほどあること、勉強不足なことを、痛いほど味わい、嫌ってくらい思い知らされたので…現実を受け止めたうえで、今年はお返しをする年にしたいです。いのちを含め私は既にたくさんものをもらっているので、自分のいのちを生かして、お返しをする。あたらしく出逢う人たちとか関係が築ける芝居をしたいです。


そして私は1月5日に誕生日を迎え、27歳になりました。家族や周りの人にそれは沢山の迷惑や心配をかけながらも、生きてこられたことに感謝です。いちにち、いちにちは刻々と過ぎていってしまうので、乗り遅れず、流されず、動いている世界に目を向けながら、しっかりと自分の足で立って、人と関わる、そんな年にしたいと思います。幸い私にはやりたいことがあって、それを思う存分にやれる環境があって、家族も元気で、一緒に仕事ができる先輩たちがいて、駄目なことを駄目だと言ってくれる人がいて。贅沢な環境に身をおいていると思います。とにかくそのことには感謝するしかないです。やりたいことに全力で向かうことが、お返しに繋がると思うので、精一杯やります。どうぞ今年も宜しくお願い致します。


写真は誕生日に頂いたバングル。
馬の尻尾の毛を使ってインディアン柄が編み込まれています。


春日茉衣

最近のこと。

9月のノルウェー、オスロでの公演を控える『幽霊』、10月に三都市ツアーを行う『deprived』の稽古をしています。両方の出演者が揃うとなかなか大人数です。10カウントの輪がおおきい。。

わたしの毎日は、電話の仕事をしてお金をもらい、オススメしてもらった映画をみて、本をよんで、稽古へ行って。生活しているなかで、ことばにすると、全然言い当たらないことが頻繁にあって、こういう風に思わせたいわけじゃなかったとか、そう言ったけどちがうんだとかってことが多くて、、しまいにはしゃべれなくなる。

そして、激しく毒づく自分とか、疑い、羨ましいだったり、もどかしさだったり、上手く立ち回れないことに落ち込んだり、理想と現実の落胆とか、依存してるし近くにいて愛情もあるはずなのに憎いとも思ったり、甘える狡さ、良くみせたい欲望、独占欲みたいなもの、嫉妬、執着心、ちがう方に向かう変なプライド、意地、意固地、すました振りする一面とか、自分のなかに、そういうどうしようもないものが、たくさんたくさん渦巻いているのを感じる日々で。とんでもなくそんなことを山盛り盛りだくさんで抱いている自分が、つくづく嫌いというか嫌で、そういうものに、ちくいち振り回されることにめんどくさいとかげんなりしたり。仏のような悟りの境地にいけたらいいにと思ってて。

だけどかといって、山に籠もるとかはできなくて。ちょっとした人とのやり取りにほっとしたりもあって。うとわしいのに、そのなかでじゃないと生きていけない、そんな感じで。だから、そう感じる自分がイヤで嫌でしょうがないんだけど、、どうにかどうにかそれを、舞台にのせたい。そういう色んなこと感じたり、ゆらいだり、突拍子もないところにいっちゃったり、それが怖くもあって、だけど、いってみたらスリル満点でヒヤヒヤするけどたのしいっていう瞬間が絶対的にあって。そっちにいきたい。開き直りも大事って。

春日茉衣

衝動の源泉。

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こんばんは。
7月2日(水)の稽古場日誌です。

本日のshelf♪ vol.2

『幽霊』出演者が全員揃い、いつもshelfの衣装を作ってくださる陽子さんも来てくださり、顔合わせとなりました。矢野さん、客演してくださる三橋さん、沖渡さ ん、文さん。そして優子さん、森さん、春日。陽子さん、照明の則武さんと、映像作家のタンさん、ノルウェーに行くメンバーです。

顔合わせで私が感じたことは、歴戦を潜り抜けてきた猛者がいっぱいいる…ってこと。みんな良い体してて、良い表情でアフリカのサバンナに集まってきた猛獣たちのような。私は浮き足立ったり、舞い上がったりする体をズンと重さを感じ、重力を感じて。自分以上でも自分以下でもないから。

言葉は違うけど、矢野さんがノルウェーに行くからって、何か特別なことをやるっていうんじゃなくて、今までそうだったように良い作品をねつくっていきましょうということを言っていて。それを聞いてそうか、と思い。ノルウェーに行くからって、そりゃ気合いも入るし、だけど、そうかshelfがやっていること、やってきたこと、魅せたいものが変わったり何か特別になったりするわけじゃなくて。それは変わらずあって。凝縮して凝縮してお客さんと会えるよう。チャンスをチャンスにするのか、そうじゃなくするのかは自分次第なので。言い訳はせずに。肝に命じて。


稽古終わりには、みんなで飲みに行きました。行きつけのお店下高井戸にあるたつみへ。なんとこの日は陽子さんの誕生日だったのです。そしてうどんの日でもあるみたい。そしてそして一日前の7月1日は文さんのお誕生日とのこと。おめでたいことが重なり、お祝いのハッピーバースデーの唄を合唱!素敵な幕明けです。

どこでだれがだれと。それはとても重要で、だけど、その前に自分の一番の衝動、というかなぜ芝居をやってるのか、やりたいのか、俳優として舞台に立ちたいのか、観る側ではなく、なぜ俳優を選んだのか、選んでいるのか。根本を源泉を、考える。


春日茉衣

おいしいもの、だいすき!

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こんばんは。7月になりましたね。
富士山は今日から山開きだったそうです。さっそく登頂した方は日の出を見たようで。はやい、はやい、だけれども確実に一日一日を過ごしてきたわけで。じめじめ湿度を感じながらも、カロリー燃やして、元気にいきたいものです。

本日のshelf♪ vol.1

今日から3日間、稽古であります。
本日は10月の『deprived』出演者が全員揃いました。顔を合わせました。今回shelfに初参加の俳優は、渡辺真美さん!ナベちゃんマミちゃんです。彼女からは澄んだ川のような、川底に何か眠っているような、そんな印象を受けます。これから一緒に、創っていくdeprivedチームです。どうぞよろしくお願いします。お客さんと一体どんな時間を共有できるか。どんな空間、時間だとおもしろいか、、たのしみです。


これが正解っていうのは、たぶんなくて。だけど、おいしいカレーの作り方は、あって。その技術もあって。自分は材料のひとつで。今、私、今までのように、だけでは立ちゆかなくなっていて。突破口がほしくて、すぐそういう必殺技みたいな、打開策みたいな、結果につながる大技をほしがるのだけど、深く、突き詰めて考えるということ、色々な人が色々なことを言っていて、だけど、自分でとことん考えてみるっていうのを、試してみるっていうのをやってみようと。試行錯誤って、試行錯誤だから、思考して試して行って、また試して。もっと稽古場で、日常で試行錯誤してみよう。


今日の一言。
おいしいカレーはだいすき。だいすき!


春日茉衣

私は、見たもの、触れたもの、出逢った人、交わした言葉、共有した時間、食べて飲んだもの、吸った空気、生活空間、習慣、そういったものから出来ているのだ

こんにちは。
おひさしぶりの日誌になりました。
5月から6月は客演をさせて頂いて、静岡へ行っておりました。太陽と汗と水と夏の陽気とお花と白鳥と熱い息と。とても激しい、体力を絞りきるような旅でした。

shelfは今年の秋に、京都・名古屋・東京と国内のツアーを控え、夏の終わり秋の始まる9月に、海外へ公演をしにいきます。そのことはまたこの稽古場日誌でも書きたいのですが…
ノルウェーで開催される国際イプセンフェスティバル2014にshelfが作品を持っていくことになりました!!

shelfホームページ
http://theatre-shelf.org/main.htm
ノルウェー国立劇場
http://www.nationaltheatret.no/Nationaltheateret/International/The_International_Ibsen_Festival_2012/
ノルウェー大使館のホームページ
http://www.norway.or.jp/norwayandjapan/culture/literature/2014-9/#.U6PpuYkayc0
Y!ニュース
http://bylines.news.yahoo.co.jp/abumiasaki/20140618-00036511/
取り上げて頂きました。非常に嬉しいです。

最近の私の近況は。私が住んでいる日本のこと、歴史、政治や社会のしくみ、どういうもので今日本が成り立っているのか、いないのか、世界で起こっていること、日本を含む世界で起こってきた出来事、今起こっていること、そういうことをあまりに知らない自分に気づいて、きっかけは沢山あって、ノルウェーで公演をするっていうのもそのひとつで。今までも知らないことに気づくことはあったと思うのですが、その気づいた先につながるものがないと、変わらなくて。

森岡利行監督の映画『女の子ものがたり』っていう作品の中で印象に残って今すごく心に刺さるシーンがあるのですが。主人公のなつみのお父さんが亡くなって、そのお父さんはお母さんが再婚してからのお父さんで、なつみとは血はつながっていなくて。お葬式の後、なつみのお家にお父さんの知り合いだ、古い友人だ親友だって名乗る人たちがたくさん現れて、家のもの、お父さんの財産のようなものを次々と持っていってしまうのです。なつこはそんな場面をみて、「うち、お父さんのこと、なにも知らなかった」と、お父さんがどういう人間関係を持っていて、どんな仕事をしていて、どう他人と接していて、そういったことを全く知らなかったと嘆くシーンシーンがあって、一緒にいた親友の子は「なっちゃんは知らなかったんだからしょうがないよ!」って励ますんだけど、なつみは、「私、お父さんのこと、知ろうともしなかった。知らないことは、とてもはずかしいことでしょ」って言ってぽろりと涙をながすのです。悔しいような悲しいような怒りも混じったような、なんとも言い難い表情をしていて。

知らないことで恥ずかしいって思うことが、正直今までの私になくて。教えてくれる人がいてもどこかのほほんとして自分は自分だと開き直っていました。だけど、その結果、今の私は知らないことがありすぎて、話にもついていけないことはたびたびあって。焦るっていうか、猛烈に取り返すのは今しかないんじゃないかなってようやく本当に思えて、勉強するってすごく大事だことだって感じて。好きなことだからたのしみを交えながら染み込ませて知っていこうと、勉強していこうと習慣化を目指してます。何か変わる気がするから。変わらなくてもね。知ることは、たのしいことです。 太宰治が『人間失格』で最後に書いていた、ただ一切は過ぎていく、時間は過ぎていくということ。それを持って。


春日茉衣

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