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第二回中村春之助企画×shelf 「鉄輪」二題 2013年10月15日(火)@代々木能舞台(東京) (c)Theatre company shelf 2013
能「鉄輪」という共通の原典を持つ、伝統芸能と近代戯曲。 これらを同時上演する事で、双方の地点から双方を同時に体験してみたいと思う。 そして見所からは、その場に立ち会って頂く事で、何が見えてくるのか。 あるいは、見えてこないのか。
日本人同士による、異文化の出会いの場が生まれれば幸いである。
中村春之助
■演出家ごあいさつ (当日配布パンフレットより) 思った以上に手強い戯曲でした。登場人物が何人か出て来はしますが、ほとんどすべての人物の台詞が独白に近く、所謂リアリズムの演技では到底太刀打ちできない、俳優自身の地力、そして演出家のセンスが問われる戯曲でした。内容もシンプルに見えてしかしその実、戯曲の画がいている人間の本質に真っ当に向き合おうとするとこれが実に難解で、つまるところそれは、生きながら鬼にならんとする女の情念とは如何なるものか? というもので、煎じ詰めるとそれはしかし、よく分からない。というのが今以て自分のなかにある結論です。 とはいえ舞台を演出するためには何かしらの仕掛けが必要で、そのための仮説として、おそらくはそれは人と人との関係の網目から零れ落ち、或いはその関係からはみ出してしまった者が陥らざるを得ない人間の極限の状況であるのではないか。人は例えば父親であったり母親であったり、兄であったり妹であったり、会社員であったり、私なぞは演出家であったりと様々な仮面を持って他人との関係の中で生きています。しかしその複雑に絡み合う関係の網の目から抜け落ち、それらの仮面(persona)がすべて無くなったとき、人は人(person)足り得るのか。 不可能にも思えるこの問いに、自分たちなりに答えてみようと、本作品を制作しました。短い時間ではありますが、最後までごゆっくりお楽しみください。
矢野靖人(shelf代表・演出家)
■ 地唄舞 「鉄輪」 (作者不詳) 出演 / 中村春之助 唄・三絃 / 富緒清律 指導 / 俵菜緒 ■ 戯曲 「鉄輪」 作 / 郡虎彦 構成・演出 / 矢野靖人 出演 / 中村春之助、川渕優子、春日茉衣、森祐介 衣装 / 竹内陽子
代々木能舞台 東京都渋谷区代々木4-36-14 【電車でお越しの場合】 京王新線 初台駅東口 または中央口(南口出口)より徒歩5分 【バスでお越しの場合】 渋谷駅から中野行・阿佐ヶ谷行 「東京オペラシティー南」下車 徒歩6分
■中村春之助 経歴 平成9年4月 舞台芸術学院・入学 平成12年4月 国立劇場歌舞伎俳優研修・入所 平成14年9月 中村魁春に入門、中村春之助を名乗り初舞台。 ■中村春之助企画について 伝統芸術から得た身体の知恵を手掛かりに、「日本の現代の身体文化」と伝統的な日本の身体文化の間の断絶を探究するコトを目的として企画。 第一回中村春之助企画として、平成23年8月、中野RAFTにて、「こすの戸」、「江戸土産」、「八島」三作の地唄舞を演舞。
■地唄舞「鉄輪」舞台写真
撮影 / 原田真理 photo / MariHARADA
tel. 090-6139-9578 e-mail info@theatre-shelf.org Copyright (C) 2019 shelf All Rights Reserved.