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BeSeTo+ラウンドテーブル/日中韓俳優談話(1)(2)

以下、BeSeTo+の振り返りを何回かに分けて。主に自分が司会をしたり、参加したりしたものの記録を。

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日中韓俳優談話(1)


*冒頭、少し映像が途切れがちです。ご了承ください。


日中韓俳優談話(2)


第17回BeSeTo演劇祭 <BeSeTo+>
2010年7月11日[ラウンドテーブル]
会場:新国立劇場・特設ブース
出演:日中韓国際共同製作作品出演俳優14名
インタビュアー:矢野靖人・鳴海康平
出演:国際共同製作作品に出演している日中韓俳優、計14名
『東京ノート』 より~
山内健司・松田弘子・曹玥(ツァオ・ユエ)・俞穎(ユエ・イン)・償ム珍花(べ・ジンファ)・金河利(キム・ハリ)
『Wannabe』 より~
七味まゆ味・コロ・深谷由梨香・来暑・iライ・ジャー)・田依凡(ティエン・イーファン)・イ・ウンセム チョン・ユンギョン イ・ソングォン


「俳優談話」では、国際共同制作の可能性について、あるいは海外で外国語として(外国としての自国の文化を、自国にいるときとは異なる文脈のなかで、)上演する俳優の身体感覚について、しかもそれを“俳優の視点から”話を聞くことが出来たのが、とても良かったように思う。

特にアジア、ヨーロッパの文化圏の違いというか、アジア圏内においても、今まさに(特にバイリンガル、トリリンガルな状況を体験している俳優にとって、)自分が使用している言語と身体感覚、身体の反応、あるいは身体表現と言葉の間には繋がりとズレとがあって…というような話がとても面白かった。

自分の身ぶり手ぶりが実際に自分が使う言語の違いによって、例えば自分の母国語ではない言葉、英語や韓国語を使うと、その外国語の持っている身体の表現の仕方に引っ張られてしまって、自分で思っていた以上に(例えば)大げさな身ぶりになっってしまったりするという話。それも言葉本来の持つ力のせいなのか、(言葉も声だから身体の一部ではある。)その言葉を使っている映画やドラマなどの映像表現に引っ張られるのか。

あるいは、その違いを楽しむことこそが、国際共同制作における俳優の歓びなんじゃないか? というような話も飛び出して。その点については特に、今回、青年団の山内健司さんと松田弘子さんに参加して頂けたのが本当に良かったと思う。キャリアのある俳優さんの話と、初めての共同制作を新鮮に楽しんでいる俳優との両者の話が同時に聞けて、話の幅が広がってとても良かった。

司会・通訳を入れると総勢20名近い、BeSeTo+の中でも参加者数最大の企画で、始めるまではちゃんと回せるかどうかホント緊張してたんだけど、終わってみればとても楽しい2時間でした。話も、インタビュアーである僕と個々の俳優とが1対1で話すのではなくて、みんなでワイワイ、談話らしい雰囲気を作ることが出来て。本当に良かった!


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そうそう、山内さんは、平成22年度文化庁文化交流使に使命されたそうです。子ども向け全編仏語一人芝居『舌切り雀』をフランス全土でやってくれないか、という依頼があったとのこと。素晴らしい。観たいなあ。日本でも一度上演していたんだよなあ。残念ながら都合で観そびれてしまっていて…。

また機会があったらぜひ上演して下さい、山内さん!

東京国立近代美術館、サントリー美術館。

気がつけば8月だ。ちょっとショック。ずいぶんブログを書いていなかった。怠慢だ。日頃から文章を書くことをきちんと習慣づけようと始めたのに、こんなんじゃぜんぜんダメだ。反省。前回の日付が7/11で、劇団ミチュウの感想を書いたのが最後のエントリになっているから、それ以降のことを出来るだけ思い出して、少しずつでも書いておこうと思う。

BeSeTo+のこともちゃんと振り返っておきたい。あと7月は妻の誕生日があったり、友人で建築家Y氏の結婚パーティー@名古屋があったりした。

さしあたって妻の誕生日のことを。順番が前後するけど、7/22(木)は妻の誕生日で、久しぶりにデートらしいことをしよう、と、二人で相談して美術館をはしごした。最初が東京国立近代美術館で、次にサントリー美術館に行った。

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上下共に:中村竜治 《とうもろこし畑》 2010年

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内藤廣 《赤縞》 2010年
ダンス:じゅんじゅんSCIENCE

東京国立近代美術館は、「建築はどこにあるの? 7つのインスタレーション」という展示をやっていて、僕が行きたいと希望して行くことに。ちなみにサントリー美術館では(もう終わってしまったけど、)「能の雅(エレガンス) 狂言の妙(エスプリ)」というのをやっていて、こっちは妻が強く観賞を希望したのだった。

「建築はどこにあるの? 7つのインスタレーション」は、7組の建築家による展覧会。

伊東豊雄
http://www.toyo-ito.co.jp/
鈴木了二
http://www.ryoji.co.jp/
内藤廣
http://www.naitoaa.co.jp/
アトリエ・ワン
http://www.bow-wow.jp/
菊地宏
http://www.hiroshikikuchi.com/
中村竜治
http://www.ryujinakamura.com/
中山英之
http://www.hideyukinakayama.com/

すべて新作インスタレーションで、面白かったのは作品の写真撮影もOK(条件付)で、「建築はどこにあるの?」 あなたの答えを写真におさめよう! という企画を同時開催していたこと。撮った写真は下記の公式サイトにアップできる。

建築はどこにあるの? Where is Architecture?
http://www.flickr.com/groups/momat_where_is_architecture/

僕は写真は撮らなかったけど、上に挙げた3枚、中村竜治《とうもろこし畑》という作品と、内藤廣《赤縞》という2作品が特に面白かった。

ライヴじゃないと楽しめないアートは舞台芸術だけじゃない。絵画みたいなファインアートだって本来ライヴじゃないとその本質はなかなか味わえないものだし、彫刻みたいな立体造形やインスタレーションなんかその空間に居合わせなけりゃ全く意味がない。そんな当たり前のことを考えながら、久しぶりに美術を体感した。

なんちゅうか、そもそもインスタレーション的なものが好きなんだな、自分。


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サントリー美術館は、国立能楽堂コレクション展「能の雅(エレガンス) 狂言の妙(エスプリ)」。沢山の時代ものの能面、能装束を堪能。時間の折り重なって沈澱しているような、圧倒的な「作品」群に頭がクラクラした。

写真集も見たんだけど、どれだけキレイに撮ってあってもあの質感は、糸の解れ具合や擦れた布地を重ね合わせて修復してあるあの風合いは直に空間を共にしないと分からない。本当に、気の遠くなるような細かい作業が幾重にも施されていて。美しかった。インスタレーションにしてもおんなじような感想を抱いたんだけど、自分の関わっているライヴ表現ということをゆっくりと考え直すいい機会になった。

それにしてもサントリー美術館、東京ミッドタウンのなかにあって、ミッドタウン自体初めて訪れたんだけどエラいハイソな雰囲気だったな。

夜は下高井戸に戻って虫の巣 estで夕ご飯。東京に来てから一番お気に入りのイタリア料理屋。ランチはともかくディナーはちょっと高めなので、特別な日に、と、とってあるお店。美味しいワインとイタリア料理を堪能。いい一日でした。あ、でもいちばん肝心な、妻の誕生日プレゼントを買いそびれたのだった。失敗。本人は高価なものは要らないと言ってくれるけど、いやいや。今度どこかで埋め合わせをしなければ。

劇団ミチュウ 「リア王」

劇団ミチュウ 「リア王」、シェイクスピア作品になのに、なんというか圧倒的なアジアのパワーを見せつけられました! 空間を支配する土着的な俳優の身体の数々がとにかく面白かった。

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重厚。パワフル。それでいて、「リア王」 をどストレートに上演しているのに、それがシェイクスピアではなくアジアの文学・世界観に支えられているように感じられて、いや、もちろんシェイクスピアなんだけど、シェイクスピアを扱っているからこそアジアのエネルギーが前面に押し出されていて。上演中、ずっと興奮しっぱなしでした。

演出も凄いけど俳優も凄い。物語を展開させる仕事を完璧にこなしながら、その空間で自分がどういうように空間と向き合い、客席と向き合うかという二重の仕事を完璧にこなしている。

素晴らしい俳優たちです。公式レセプションの場で俳優たちに(何故か)第七劇場の小菅たちと片言の英語で話しかけ、面白かった! 素晴らしかった! 好きだ! などということを伝えまくって。

いい夜でした。はしゃぎすぎかな? いやいや。明日のステージもうまく行くといいなと思います。本当に見ないと勿体ない舞台です。お時間ある方は是非。明日は15:00開演の回があってこれが千秋楽です。

是非!!

BeSeTo+インタビュー/陳巧茹(チェン・チャオルー)さん

7/7(水)に行った、『欲望の海』主演女優・陳巧茹さんのインタビュー動画です。

第17回BeSeTo演劇祭 <BeSeTo+>
2010年7月7日[インタビュー]
会場:新国立劇場・特設ブース
出演:陳巧茹
インタビュアー:渡辺亮史

川劇って世襲制度というか、徒弟制度というか、日本でいう歌舞伎やお能の世界に近いんですね。今はそうでもないらしいけど、チェンさんの時代までは、師匠の家に住み込みで芸を研鑽していたそうです。それもただ技能を磨くのではなく、芸の「品格」、あるいは俳優としての「人格」を磨くために、幼少のころから生活をともにするのだとか。いろいろと貴重なお話が聞けました。


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陳巧茹
成都市川劇院副院長、国家一級俳優。「声、色、芸に加えて美しさを備えた文武両道の天才」と評される川劇俳優の第一人者。第9回中国演劇〈梅花賞〉、第6回中国演劇〈優秀演技賞〉、第14回上海白玉藍演劇演技芸術〈主演賞〉など中国の代表的な演劇賞を受賞。主演作品は 『白蛇伝』 『セチュアンの善人』 『目連の母』 『いい女、悪い女』 『激流の家』 『青春涅槃』 『打神』 『劈棺』 『打餅』など。

*成都市川劇院*
中国を代表する伝統劇である川劇(せんげき)の専門劇団として最も知られる劇団。川劇団 「三慶会」の血統を受け継ぎ、約300年の歴史を持つ。川劇独自の芸術性を継承しつつ新しい表現スタイルの確立を目指している。代表作は 『欲望の海』 『白蛇伝』 『柳蔭記』 『紅楼惊夢』 『目連の母』 『激流の家』 『青春涅槃』 『紅梅記』 など。陳巧茹、孫普協などの主要俳優は全て〈梅花賞〉受賞者。また徐棻、王文訓らの劇作家、作曲家を擁して創られる作品は、中国中宣部〈五個一工程賞〉、文化部〈文華大賞〉、〈文華演目賞〉、〈文華演技賞〉、中国演劇祭優秀演目賞、演技賞、脚本賞、音楽賞等を受賞。活動拠点の成都市川劇芸術センターは、川劇の専門劇場としては中国随一の規模と内容を誇り、劇場、川劇博物館、悦来茶園などがある。

*陳巧茹氏出演の 『欲望の海』 の公演詳細*
ユージン・オニールの 『楡の木陰の欲望』 を脚色し、中国の代表的な伝統劇<川劇>として創り出した異色の舞台。貪欲な白老人は、息子たちをこき使い財産を築くが、彼が年若い妻を娶ったときには、このいびつな夫婦関係と親子関係は、もはや災厄を避けることはできなくなっていた…。川劇独特のリズムや技巧、古典美と現代美が融合した新しい舞台を、中国を代表する川劇団が来日上演する。

「川劇」 でユージン・オニール 観劇!!

中国四川省の伝統芸能、川劇を観劇。演目は川劇 「欲望の海」 オニール作 「楡の木陰の欲望」より。

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良かった! ユージン・オニールって悪くいうともっと陰湿なイメージを持っていたのだけれども、見事に換骨奪胎というか、アジアの倫理観に基づいたリライトがされていて、自家薬籠中のものとなっていました。華やかで、軽やかで、それでいて教訓めいたところもなく。ヨーロッパの人間の内面を掘り下げていくような作業とは別のアプローチから人間を描いているというか、人間のとても大きな描き方がなされていたように感じました。僕らの持っている演劇の概念を覆されるような感覚。面白かったな。

今日観に来てくれた友人が言っていたのだけれども、「先週のギャティもそうだけど、見ると絶対称賛、なんだけど、それをうまく事前に伝えられないのがもどかしい感じ」です。まったく。アジアの文化、舞台芸術。相当面白いですよ。

本当に、お時間ありましたら是非! 劇場まで足をお運びください。

明日のBeSTo+は主演女優の陳巧茹さんにお話しをお聞きします。放送は16:00過ぎからを予定。聞き手は主に、劇団渡辺の渡辺さん。

川劇というと最も繊細でユーモアにあふれた中国伝統劇。変面や火吹きなど、今回の演出には取り入れられていませんでしたが、そのあたりの川劇絶技についてもお話を伺えればと思っています。

劇場に来られない方にはインターネットでのライヴ中継も行っています。映像はアーカイヴ化されますので、いつでもご覧になります。お時間ある時で構いません、ぜひご覧になってみてください。

UstのURLは下記です。
http://www.ustream.tv/channel/17th-beseto

それではみなさん、明日のBeSeTo+もどうぞお楽しみに!

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