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SPAC 「タカセの夢」 @シアタートラム

昨日、久しぶりにシアタートラムで観劇。観劇というか、コンテンポラリーダンスだけれど、これが面白かった! すがすがしく、同時に少し悲しい気持ちになった。なんだろうこの気持ち。まだうまく処理しきれてない。

ダンスは、フランスを拠点に国際的な活動を展開する振付家・ダンサーのメルラン・ニヤカムさんの振付で、オーディションで選ばれた静岡県の中高生10名(中学2年生から高校2年生)で構成されたスパカンファン(SPAC-ENFANTS)が踊るというプロジェクト。

昨年、好評だった 『ユメミルチカラ』 が観られなかったので、リニューアル版がしかもこんなに早く東京で観れるなんて、と、とても楽しみに劇場へ足を運んだ。掛け値なしに楽しみにしながら劇場へ足を運ぶという経験も、最近少なくなってきてるなあ…。

とにかくニヤカムさんの生きることを肯定するチカラ、圧倒的なポジティブさにしてやられた。ニヤカムさんの作品は2008年だったかに 『遊べ! はじめ人間』 という作品でも観ているんだけど、生きることの困難さすべてを知った上でそれを肯定するような、太陽のような暖かさがあって、子供たちにもそれが伝播していて。もちろん非のつけどころがないようにダンスが巧いというわけでもないんだけど、上手いとか下手とかではなくとにかくこどもたちがみんな、伸びやかで。

あと、なんというか、これは期せずして、だと思うのだけれども、子どもたちの身体の危うさが、壊れそうな脆さが子供たち、といっても中高生だから体もこころも十分大人なんだけれど、社会的にはまだ子ども使いされている、それゆえのある種の経験的な未熟さがあって、その危うさもダンスそのものに内包されていて。

ホント、身体だけみてると大人なんだよな。だけど所謂大人にはなり切れていない、そのアンバランスさが、今を生きる子供たちの生の困難さを表象しているようで、途中何度か泣きそうになってしまった。

ファイル 710-1.jpg

子供たちの踊る世界水準のコンテンポラリーダンス。

上演は今日までです。19:00開演。まだ当日券があるそうなので、興味を持たれた方は是非。

しかし、この水準を体験してしまった子供たちがどんな大人になるんだろう。

願わくは、世界に羽ばたくアーティストになってほしいと思う。きっといろいろたいへんことがあるだろうけど、少なくともニヤカムさんから受け取ったこの生への肯定性は、どうか忘れないでほしいなと思う。

  • 2011.08.11 (木) 06:43
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  • Yasuhito YANO

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